遺族年金

東日本大震災で被災に遭われた皆様にお悔やみ申し上げます。

先日の新聞報道で通常1年とした行方不明者の生死を特例として3か月にする記事がありました。
新聞記事によりますと、死亡の推定要件を緩和し申立書や証言で受け付け戸籍上の死亡届は不要であるとのことです。

そこで遺族年金の仕組みを簡単にご説明します。

遺族年金には、国民年金の遺族基礎年金と厚生年金の遺族厚生年金があります。
国民年金の遺族基礎年金は子がなければ支給されませんが、サラリーマンの遺族厚生年金は子がなくても支給されます。
国民年金の遺族基礎年金は収入に関係なく定額(約6万5千円)ですが、サラリーマンの遺族厚生年金は収入額で計算され、給与額(正しくは「報酬比例部分」)で計算された年金額の4分の3となっています。
年金額は子の加算があるとか給与額にもよりますので計算が複雑ですが一般的に十数万円ではないでしょうか。

サラリーマンの遺族厚生年金で重要なのは受給要件です。
国民年金の遺族基礎年金もそうですがまずは納付要件です。保険料を滞りなく納付していなければなりません。
次に生計維持要件と収入要件です。
収入要件では遺族の年収が850万円以上であれば支給されません。
例えば、共働きで夫が死亡し妻の年収が850万円以上であれば妻に遺族厚生年金が支給されないことになります。

サラリーマンの遺族厚生年金でもっとも良いところは最低保障があることです。
これは、加入期間が短い方(例えば数ヶ月しか加入していなくても死亡当時厚生年金の被保険者であれば支給される)であっても25年が保障されます。これは障害厚生年金も同じです。
しかし、平成19年4月に法改正が行われ、夫の死亡時に30歳未満で子を養育していない妻に対するサラリーマンの遺族厚生年金は、5年間の有期給付となりました。
子を養育しなくなったときに妻が30歳未満の場合には、その時点から5年間となります。

執筆者 特定社会保険労務士 中島康之

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